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2012.11.23

大田原マラソン完走記 その2

25キロくらいでトムがトイレに行きたいと言ったのでそこでお別れ。私もそろそろトイレに行きたい気持ちはあったけど、なにせタイムに余裕がないので我慢、我慢。

24キロ以降は、ほぼずっと緩い上り坂。少し向かい風も感じる。それまでと同じように走っているつもりでも、1キロ当たり20秒近くペースは落ちていたようだ。景色にあまり変化がなく、応援も少ないなか、自分のモチベーションになったのはやはり関門。上りだからペースが落ちるのは仕方がない、とにかく次の関門までは頑張ろう、と目の前の目標をひとつずつクリアしていく。

30キロを過ぎても特に壁のようなものは感じず、脚は動いていたが、脛の筋肉が攣りそうな感覚が出始めた。1度走るのを止めて、その部分をさすってみたけれど、何も変わらない。なにせ私は、あまり脚が攣ったことがないので、対処法がわからないのだ。そのうち、左脚の同じ部分も攣りそうになり、左の足首から先が痺れて、感覚がなくなってきた。ヤバイ、ヤバイ、万が一攣ったら走るどころか歩くことさえできなくなってしまう。結局、なんとなくだましだましに走っているうちに、攣りそうな感じは治まってきた。

第三関門は4分前に通過。けっこうきつめの上り坂を走りながら、トムが追い付いて来ていないことを思い出し、収容バスの雰囲気を後で聞いてブログに書かせてもらおうと考えていたら、「ナイスラン」と私の肩を叩き、軽快に走り去るトム。なんなのだ、そんなに元気ならもっと早く追い付いても良かったんじゃないのーと不思議に思う。トムは驚くべくペースで走り抜けて行ったので付いて行くことはせず、マイペースで最後の関門を目指す。

38.3キロ地点の最後の関門を打ち切り3分前に通過。スタッフの方に「おめでとう〜」と声を掛けられた。とりあえずこの関門をクリアできれば、制限時間の4時間を過ぎてもゴールさせてもらえるのだ。あぁ、これでなんとか完走はできそう。

せっかく完走するのなら、ちゃんと4時間切りたい。あと5キロの地点でタイムが3時間29分ちょっとだったので、残りはキロ6分を超えなければ4時間切れるはず。微妙な上り基調はあいかわらずだけど、ペースはなんとか保てている。数百メートル先に、トムの姿も見えている。

競技場のトラックをその時できる精一杯の力で走り、先にゴールしたトムに手を振りながらゴール。3時間58分54秒。狙ってもなかなかできないほどギリギリサブ4だ。自己ベストには及ばなかったが、もともと今日は狙っていなかったので仕方がない。ほぼ予定通りのレース展開で、目標の4時間切りを果たせて大満足。トムは私の2分ほど前にゴールしたらしい。月間走行距離が100キロの週末ランナーとは思えない。

ゴール後は参加賞のTシャツなどをもらい、その場で完走証を発行してもらえた。イベント会場でなめこ汁などの温かいものが振る舞われているらしかったが、駅までのシャトルバスが3時に終わってしまうので、遊んでいる暇はない。ギリギリ完走のランナーには、ゴール後も余裕がないのだ。ちなみにSSサイズのTシャツもすでになくなっていた。

着替えるために体育館に向かうも、入口手前で激しく右脚がけいれんし、立っていられなくなった。右脚を伸ばそうとしたら、今度は左脚がけいれんし、一緒に股関節辺りの筋肉も攣ってしまった。地べたで完全に横になって苦しむ私に「何ふざけてんの?」と助けてくれないトム。その時ばかりは本当にトムを恨みました。結局けいれんに慣れていないトムもオロオロするばかりで、治まるまでの数分間、地獄の苦しみを味わった。

急いで着替えてシャトルバスに乗り、1時間に1本しかない新幹線に飛び乗った。なんとか座れてひと安心。

大田原マラソンは、とにかくストレスのない大会。受付、着替え、トイレ、スタート、給水(ゼネラルもテーブルの間隔が離れていて、水とスポドリの表示もわかりやすい)、ゴール後まで、混乱したり不快な思いをすることなく、何もかもがスムーズだった。応援はたしかに少ないけれど、地元のおじいちゃんおばあちゃん、小さな子供たちが一生懸命応援してくれる。大会スタッフやボランティアの人たちはみな親切で気持ちが温かい。何より、地元を挙げてこの大会を盛り上げようという意気込みが痛いほど伝わってくる。

関門や4時間という制限時間はたしかに厳しいけれど、来年もトレーニングを積んでこの大会に参加したいと強く思いました。

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レースのラップ

0〜5キロ 28:15
〜10キロ 26:40
〜15キロ 26:56
〜20キロ 27:14
〜25キロ 27:46
〜30キロ 28:44
〜35キロ 29:45
〜40キロ 29:42
〜ゴール 13:52 (ガーミンの誤差とスタートの位置の関係で2.37キロ)

グロスタイム 3時間58分54秒
マラソン女子の部 297位/559人
2012.11.23

大田原マラソン完走記 その1

朝起きて、お餅を2つ食べてから家を出発。6時20分東京発の新幹線に乗った。東北新幹線ってあまり乗ったことがないので、とっても新鮮だ。念のため指定席を取っておいたけど、ほぼ満席だったので正解。新幹線の中でおにぎりを2つ食べて、ウトウトしている間に那須塩原駅に到着。駅からは無料のシャトルバスで約20分。15分ほど待ってバスに乗った。

受付会場の県北体育館に入る前にスペシャルドリンクの受付があった。7か所に預けられることになっているが、私は4か所。15キロ、25キロ、35キロ地点に、ピーチネクターとザバスピットインゼリーにアミノバリューの粉を溶かしたものを、39キロ地点にパウチに入ったリンゴ入りヨーグルトを置くことにした。

受付を済ますと、暖房の効いた体育館の中で着替えたり、待機したりすることができる。女子更衣室になっていた武道場は、広くて清潔で超快適、着替えた後も2階の観覧席で座ってスタートまでの時間を過ごした。女子は参加者が少ないこともあって、トイレ待ちはほぼゼロ。男子も他のマンモス大会に比べると、待ち時間は短そうだった。荷物は観覧席に放置、貴重品は預かってもらえる。

30分前にスタート地点である競技場に向かった。外は小雨交じりで寒かったけど、雨はスタートすぐに止み、ほぼ無風の素晴らしいコンディション。

スタートのブロック分けは、〜3時間、3時間〜3時間半、3時間半〜、とザックリ。後ろの方に控えめに並び周りを見渡すも、仮装ランナーはほぼ皆無で(タイガーマスクとレインボーアフロとポケモンの3人だけだったと思う)、本当にシリアスランナーばかり。

タイムはグロスのみなので、号砲が鳴ると同時に、忘れずにガーミンのスタートボタンを押した。

後方からのスタートだったとはいえ、スタート地点までのロスタイムはたぶん数十秒。競技場を出たところのボトルネック渋滞でのロスと合わせると2分弱で、ほぼ想定どおり。

今回のレースの設定ペースは、12.7キロの第一関門までは5分24秒/km、それ以降は行けるところまで5分半で粘るというもの。サブ4がやっとの私たちには第一関門が明らかにきついので、第一関門はあえてギリギリで通過する作戦だ。トムはオーバーペースを防ぐために、私に付いて走ると言う。

コースの前半は緩やかな下り基調なので、ペースが速くならないよう、まめにガーミンをチェックしながら走った。おかげで予定通りのペースで走ることができ、第一関門を打ち切り2分前に通過。17キロ過ぎにちょっとだけ折り返す部分があって、自分の前後のランナーの姿を見ることができる。後ろにはあまりランナーがいなかったどころか、最終ランナーと後方監察の車とパトカーと収容バスの姿を発見。わかっちゃいるけど、こんなに近くにいるのはプレッシャーだなー。第一関門で引っ掛かったと思われるランナーが数人、ゼッケンを外して歩道を走っていた。

関門を通過した後のお楽しみは、15キロ地点に預けておいたスペシャルドリンク。ドリンクが置かれたテーブルはゼッケン別に12か所に分かれており、とてもわかりやすい。私のスペシャルは7番のテーブルにあるはず…。

あったー!無事再会できて嬉しい。そのうえ、同じテーブルには4〜5個のドリンクしか残っていなかったので、迷うことなく、スピードも落とさず、スムーズに取ることができた。タイムが遅いってのも、悪いことばかりじゃないのね。

24キロくらいまでは下り基調が続くので、ペースが落ちることもなく、レース展開はとっても順調。トムと一緒にずっとおしゃべりしながら、楽しく走った。