2013.06.01

2013年しまなみ海道100キロウルトラ遠足 その3

雨が強かったので、この辺りはもう全然写真を撮っていません。

最後の来島海峡大橋は第一から第三まで3つの橋が繋がっていて、全長約4キロ。橋なので当然緩く上って緩く下るのを繰り返す。橋が終わるまであと何キロとか、そういうことは一切考えず、ただただ自分のベストの走りを続けた。たぶんキロ9分くらいだったと思う。去年はずいぶん長く感じた橋が、今年は意外と短く感じられた。今治の造船会社のクレーンが見えてきて、橋が終わりに近付いてきたことを知る。

橋を下りる渦巻き型の歩道を走りながら、去年はここでリタイアしたのに今日はまだ走れていることが嬉しくて胸がジーンとした。その下り坂でやっとトムに追い付いた。少し先に、母と姉が立っているのが見える。本当に嬉しい。

91.9キロのエイドにトイレはなく、数百メートル離れた所にあるサンライズ糸山という施設のトイレまで行かざるを得なかった。でももう限界だったので、タイムロスを覚悟でトイレに寄った(わかりづらい場所だったけど、姉が誘導してくれた)。

この時点で19時半くらい。辺りは真っ暗。ランナーもあまりいないので、コースアウトしないように気を付けながら必死で走る。あと8キロだったら楽勝だと思っていたのに、この8キロがきつかった。橋の上を走っていた時よりさらに脚が重くなり、ますますペースは落ちる。もうあと少しだから、トムに一緒に走ってくれるようにお願いしたけれど、私が走るペースはトムの早歩きペース。私も歩いていいかと尋ねると、歩いていたら間に合わないから走れと言う。そのうえ、「あと○キロだから、最低でも1キロ○分ペースでいかないと」などと私を追い込むようなことまで言う。

「私はもうずっと限界ギリギリのところを、ベストを尽くして走り続けている。ペースのことを言われても、これが私のベストなのだから、これ以上上げることはできない。これでゴールに間に合わなくても仕方がないので、ペースとか残り距離のことはもう言わないで」というようなことを言わせてもらった。それからトムは何も言わず、私の後ろを黙々と早歩きしていた(もちろん私は走っていた、一応)。

私の周りのランナーは、みんな走ったり歩いたりを繰り返していたので、ゆっくりだけどずっと走っている私とは何度も抜きつ抜かれつという感じ。みんな一緒に無事ゴールできるといいな、と心の中でエールを送る。とはいってもとりあえず、自分のことで精一杯だ。

トムには距離やらペースのことは言うなと言っておきながら、自分ではひそかに残り時間を計算するようになっていた。今治の商店街のようなところを通っている時に、あと2キロの表示。その時点で制限時間の21時まであと31分。うん、このまま行けばゴールできそうだ。

この頃は足の裏が痛かった。足裏が痛くなるのは、脳が「もう体の限界だから走るのをやめなさい」というメッセージを送っているらしい。でもそのメッセージは嘘だ。限界といったって、これくらいで死ぬはずはない。脳には騙されないぞ。

ライトアップされた今治城が見えてきた。明るいうちにゴールした速い人たちは、このライトアップを見ていないでしょ~。そう思うと、長い時間をかけて走ってきたのも悪くない。お濠を渡った後に階段があったけど、手摺りもあったからなんとか大丈夫。お城の敷地内を横切ると、ついにあと1キロの表示。

ゴールまで500メートルくらいのところで、もう絶対間に合うと確信して歩き始めた。最後までベストを尽くすと言ったくせに、いい加減な私。ゴール前は応援の人がたくさんいて声援を送ってくれていたので、頑張って走りました。

IMG_0082 (400x300)ゴール直前。トムと手を繋ぎました。


img_1496953_61962999_2 (200x266)ひとりひとり、ゴールテープを切らせてくれます。やっと着いたー。満面の笑みです。


ゴール後は、主催者の海宝さんがゼッケンナンバーを読み上げて、固い握手を交わしてくれました。海宝さん、こんな素晴らしい大会をありがとうございます。とその時には余裕がなくて言えなかったよ。


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大会のデータ

1145名が出走して、完走者は920名。
完走率は約80%。
1位は37歳の男性で8時間10分台。
女性の1位は48歳で、10時間26分台。
参加者の平均年齢は、男性47.5歳。女性46.0歳

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この記事へのコメント
ご夫婦揃っての完走おめでとうございます!!!
1年間のトレーニングが身体面、精神面ともに効いたのですね。

走りながら、ずいぶん色々な物を食べるのに私も驚きましたが、走っていなくても、16時間あったら飲んだり食べたりしますものね。走りながらエネルギーをチャージするのもやはり経験が必要になってくるのでしょう。
お父さんがiPhone使って位置追跡できるのも何気にスゴイと思いました。

たまちゃんのお留守番はどうだったかな?
Posted by daysofWLA at 2013.06.06 06:31 | 編集
完走率80%というところに驚きました!

100kmってどれくらいかしら…と気になり調べてみたところ、自宅から千葉県柏市まで行けてしまうようです。
そんな距離を走る人が1145人もいて、その内80%の人が走りきってしまうなんて…本当に驚きです!

tomoさん、トムさん、本当にお疲れ様でした!


(走りながら消化のお話…やはり難しいのですね。
あたしはかなり胃腸がさぼるタイプなので、普通に食事しても直ぐに動くとくたびれてしまうため、一日外にいるイベントなどにはザバス ピット イン ゼリバーがお伴です(苦笑))
Posted by がら at 2013.06.06 11:11 | 編集
すごい、すごい!今度のも感動しました。特に最後はトムと手をつないでというくだりは、ほのぼのしてよかったです。完走おめでとうございます!
Posted by H at 2013.06.06 14:13 | 編集
どうしてヒトはここまでするのだろう、と思いながら感動しました。
本当におめでとうございます。

栄養補給は液体栄養剤がいいかもしれませんね。
来年はアボットあたりにスポンサーを頼みましょうか(^^
Posted by ATP at 2013.06.06 21:42 | 編集
>daysofWLAさん
ありがとうございます。1年前に比べても基本的な走力はそれほど変わらないかなと思いますが、粘れる脚と粘れる心という点では成長できたような気がします(^^)
ウルトラマラソンは内臓が強くないといけないのです。内臓からダメになる人がたくさんいるみたいです。
父は新し物好きで、私より早くiPhoneを買っていました。今回も「APR StoreでGoogle Latitudeというアプリをダウンロードしておいて~」とメールしておいたら、それだけで大丈夫でした。
たまちゃんは帰宅してすぐは、来客時のようにベッドに引きこもっていましたが、夜にはニャーニャー鳴いて出てきましたよ。

>がらさん
そんな距離ですか(笑)!車で行っても高速道路を使わないとけっこう時間がかかる距離ですよね。
今年は気温が低かったので、完走率が高かったようです。マラソンは雨のほうが完走率が高いくらいなのです。
完走率にも驚きますが、平均年齢にも驚きませんか!?私でさえ平均年齢より若いのです!!
ピットインゼリーバー、いいですよね~。私はよりカロリーの高いピットインゼリーを飲みますが、ゼリーバーのほうが断然美味しいと思います。

>Hさん
ありがとうございます!よく考えたら、トムと一緒に(同時に)ゴールするのは初めてなのですよ。夫婦や友達同士で一緒に走っている人はみな手をつないでゴールしているのを見ていたので、そういうものなのだろうと思い真似しました(笑)。

>ATPさん
私の場合、ここまでしんどい思いをして走るのに、特に理由はないですね(笑)。自分で走ろうと決めたレースだからです、たぶん。
アボットって聞いたことあるな~と思って調べたら、医療用の流動食のメーカですね。寝たきりの老犬が食べなくなった時に、プロシュアを飲ませている人がいるというのを老犬ブログで読んだことがあります(笑)。缶のカロリーメイトをレース中に飲む人もいるらしいので、同じような感じでしょうか。
Posted by tomo at 2013.06.07 16:00 | 編集
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